出産で夫婦仲が悪化!?「産後クライシス」について

出産をきっかけに、それまで良かったはずの夫婦仲が悪化する「産後クライシス」という現象がメディアなどで話題になっています。

出産を控えている方や育児中の方にとって、気にせずにはいられない言葉ですよね。

セックスレスや離婚の原因になることも多いというこの「産後クライシス」とは一体どういうものなのか、どうして起こるのかを考えてみましょう。

出産のタイミングから急激に夫婦仲が悪化

ベネッセ次世代育成研究所が288組のカップルを対象に行った4年間の調査結果によると、 「相手のことを本当に愛していると実感する」という質問にイエスと回答する割合が、妊娠時には男女ともに約75%だったのに対し、 出産を機に男女ともに割合が減っていくことがわかりました。

特に、女性の方の減少は大きく、子どもが2歳になる頃には、男性52%に対して女性は34%にまで落ち込んでしまいます

この調査結果に見られるような、出産を機に夫婦の仲が悪化していく現象が、「産後クライシス」と呼ばれています。

産後クライシスはなぜ起きる?

産後クライシスが起きる主な原因は、夫が家事や子育てに協力してくれないことに対して、妻が強い不満を抱くことだと言われています。

育児に積極的な男性を指す「イクメン」という言葉が広まったことも、自分の夫に対する不満をつのらせる原因のひとつだと言えるかもしれません。

出産を終え、新生児を抱えて心身ともにストレスの多い時期に、夫の放った無神経な一言が引き金となって、夫に対する愛情が一気にさめてしまうという場合が多いようです。

産後の女性はホルモンバランスの影響を受ける

妊娠中は、女性ホルモンである「プロゲステロン」と「エストロゲン」の分泌が増加しますが、産後はこの2つの女性ホルモンの分泌が一気に減少します。

また、エストロゲンが急激に減少することで「セロトニン」など脳内神経物質の働きも悪くなります。
こうしたホルモンバランスの大変動は、出産後の女性の心身に影響を与えます

白髪や抜け毛が増えたり、シミや乾燥などの肌トラブル、イライラして攻撃的になったり、うつになったりといった症状が典型的です。

産後の女性がこうした状態になるものだということを、夫婦ともに理解しておくことが大切です。

産後クライシスを乗り越えて夫婦の絆は深まる

出産後に妻がイライラしたり不安定な状態になる問題は、これまでにも「育児ノイローゼ」「産後うつ」などの言葉で認識されてきました。

これを妻側だけの問題ととらえず、夫婦の関係や社会的背景を含めた問題として捉えたのが「産後クライシス」という言葉だと言えます。

この時期は夫婦仲が悪化しやすいというデータがあることを夫婦ともに理解しておくこと、そして、互いに相手に対して自分の状況や思っていることを素直に伝えあうようにすることで、 夫婦仲は保っていけるものです。
産後クライシスを乗り越えて夫婦の絆を深めていきましょう。